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5,20日暁のヨナ、15,25,30日他記事更新






葉室麟さんの回。


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<蜩ノ記>
起こした不祥事により、藩の家譜作りと10年後の切腹を言い渡された戸田秋谷。
郊外で家族と蟄居し残りあと3年となったある日、檀野庄三郎が戸田家にやってくる。
檀野自身、刃傷沙汰を起こし切腹となりそうだったところ、
家老に命を救う代わりに戸田を見張れと言われて・・・


切腹ありき、で暗く切ない感じで失敗したかな、と思ってたけど、
のめり込んで読んで泣けました。
家譜作り、戸田の不祥事の背景、領地の百姓とのやり取り、どれも書き方が素晴らしく、
また何と言っても戸田秋谷自身の武士として、人としての逸材っぷりがすごい!
いやー、こういう登場人物像、初めてだったわー。

役所さんと岡田くんでメディア化されてたんですよね。
見たい!


直木賞取ってた作家さんって後から知った。
そしてこの羽根藩がシリーズ化してることも後から知った。


他、余々姫シリーズは改訂版が予約取れなかったので、前のを借りたけど脱落。
他、2作品も脱落しました。








<潮鳴り>
根藩シリーズ2作目。

接待の場で不始末をし、切腹は免れたものの当主を異母弟に譲り、
元家臣の漁師小屋で酒に溺れる日々を送る伊吹櫂蔵。
そこに弟が切腹したという知らせが届く。

どん底からの這い上がり話で、これは冒頭からスルスル読めました。
仲が良かったとは言えない弟からの遺書を読み、本心を知り、
切腹までの諮られ事を知り、無念を晴らすべく立ち向かっていく姿がとても良かった。



<春雷>
藩主、三浦兼清を名主とするため熾烈な改革をする多聞隼人は鬼隼人と言われていた。
その隼人に黒菱沼の干拓の命がおりる。
人食いとうわさの大庄屋の佐野、獄中にいた大蛇の千々岩臥雲。
嫌われ者の3人で難工事に着手するが・・・

羽根藩シリーズ第3段。

人の噂ってアテにならないよねーって感じでした。
人は必ずしも見せる部分だけがその人の本質ではなく、本質のたった一部分だと言うこと。
正義も違う側面から見たら正義ではなくなるという事。
いろいろ奥深い内容でした。
が!切なかった。


この羽根藩シリーズ、絶対誰か死ぬんですよね。
ツラい。






<散り椿>
18年ぶりに致仕した藩に帰藩した瓜生新兵衛。
なぜ今になって戻ってきたのか・・・


切ないっす。
分かった!分かりましたよ。
この作者さん、凛として切ない作品しかないと言うことを!
幼馴染である4人にまつわる政や藩の秘密、恋愛・・・

もう読んで進めるのが切なくて切なくて。
でも読んじゃう!中毒になりそうな話の展開が素晴らしいです。

そして泣くんだな・・・



<津軽双花>
短編集。ちょっと作風が違いました。
三成の娘辰姫が関ヶ原以降、津軽家に嫁ぐ。
仲良く夫婦生活を送るが、そこに家康の姪が正室として嫁いでくる。
かつての父の仇。
自分が正室だった辰姫はその座を奪われることを感じ、
そこから女同士の争いが始まる。


とは言っても、辰姫も家康姪の満天姫も素晴らしい女性達でした。
津軽家当主の正室となった満天姫と嫡男を生んだ辰姫。

辰姫は三成の娘だし、満天姫は元福島正則の息子に嫁いでたわけで、
歴史的にも敵、味方なんですよね。
それが津軽家でも敵、味方みたいになってしまうんだけど、
どちらの心持ちも自分の家系から、意地の張り合いになってしまう。
そこで、ドロドロしそうなのに爽快感すらある仕上がりでした。


淀と寧々をなぞらえつつ、お互いの血の縁を含みつつ、
生き様も在り方も素敵だったー。



あとは、大坂の陣に向けた茶々と秀頼、
関ヶ原の三成、本能寺の変は斎藤家からの視点などを書いてるけど、
読んでてなんて言うか目から鱗?
違った側面からこの有名な戦いを見られた気がします。





この作者さん、女性がいつも物語の鍵となってます。
恋愛ネタとありながらきちんと主人公の生き様や裏の戦いを書いてる。
女性の立場や考えをとても大事にしてる作者さんですね。




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